「ジャズバー 東京」で検索すると、本当に多くのお店が見つかりますね。
私自身、ジャズは好きですが、いざ東京で行こうとなると、初心者でも大丈夫か、一人でも入りやすいのか、デートに使うならおしゃれな店はどこか、と迷うことが多いです。
また、老舗のジャズバーの雰囲気や、ライブの料金システムがどうなっているのかも気になるところです。
新宿や渋谷など、おすすめのエリア情報も知りたい、という方も多いと推測します。
この記事では、そんな東京のジャズバー選びの疑問を解決するため、お店のタイプやエリアごとの特徴を整理していきます。
- 目的(デート、一人、初心者など)に合う店のタイプ
- 東京の主要エリア(新宿、銀座、渋谷など)の名店
- 店の業態(高級店、老舗、ジャズ喫茶)ごとの特徴
- 自分に最適なジャズバーの見つけ方
東京のジャズバー選び(目的別)

東京のジャズスポットは、その業態が非常に多様です。
ここでは、お店のタイプを5つに分類し、それぞれの特徴や楽しみ方を解説します。
ご自身の目的と照らし合わせて、最適なお店を見つける参考にしてください。
デートや記念日向きのラグジュアリー・ライブレストラン
特別な日のデートや記念日、あるいは大切な接待の場として選ばれるのが、このカテゴリです。
「ブルーノート東京」(青山)や「コットンクラブ」(丸の内)、「ビルボードライブ東京」(六本木)などが代表的ですね。
これらのお店は、世界的なトップアーティストの公演と、高級レストランのフルコース料理、洗練されたサービスを同時に提供しています。
音楽はもちろん最高品質ですが、それ以上に「特別な空間で過ごす時間そのもの」が価値となっているのが特徴です。
料金システムと服装について
料金は、公演のチケット代にあたる「ミュージックチャージ」(MC)と飲食代で構成されます。
MCはアーティストによって大きく変動し、人気公演では1万円を超えることも珍しくありません。
これに加え、最低1品の注文(ワンオーダー制)が必須で、飲食代金には別途サービス料(10%程度)が加算されるのが一般的です。
総予算は、一人あたり2万円〜3万円程度を見ておくと安心でしょう。
服装については、厳格なドレスコードは設けられていないことが多いようです。
しかし、お店の格や周囲の雰囲気に合わせ、Tシャツやサンダルなどは避け、「スマートカジュアル」(襟付きシャツやジャケット、ワンピースなど)を意識すると、その場の雰囲気をより楽しめるはずです。
- 料金システムやサービス料の有無、公演スケジュールなどは、訪問前に必ず各店舗の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
- 人気公演は即日完売することも多いため、早めのオンライン予約が必須と考えられます。
- ここで示した料金はあくまで一般的な目安です。
音楽ファン向けの老舗ライブハウス
音楽そのものを真剣に、ダイレクトに楽しみたいという熱心なファンが集う場所です。
代表格は、1965年創業の「新宿ピットイン」でしょう。
これらの老舗は、豪華な内装や高級な食事よりも、「本物のジャズ」を最優先する空間です。
ミュージシャンと客席の距離が非常に近く、演奏の熱量を肌で感じられるのが最大の魅力と言えますね。
客層もジャズファンが多く、静かに演奏に集中する独特の緊張感と一体感があります。
料金は、「新宿ピットイン」の夜の部の場合、1ドリンク付きで3,000円〜4,000円程度が中心で、ラグジュアリー型と比較すると非常にリーズナブルな設定になっている点も特徴です。
初心者・一人でも安心なカジュアル・ジャズバー
「ジャズバーに行ってみたいけれど、どこから始めたらいいかわからない」という初心者の方や、一人でふらっと立ち寄りたい方におすすめなのが、このカテゴリです。
吉祥寺の「SOMETIME」や渋谷の「Body & Soul」、六本木の「JAZZ HOUSE Alfie」などは、音楽と飲食のバランスが良く、比較的カジュアルに生演奏を楽しめます。
ラグジュアリー型ほどの高額な料金や敷居の高さはなく、老舗ライブハウスほどの「音楽至上主義」的な緊張感も(比較的)和らぎます。
初心者や一人客を歓迎する雰囲気を持っているお店が多いのも、このタイプの特徴ですね。
ジャズバーの基本的なマナーや服装について不安がある方は、こちらの記事も参考になるかもしれません。

静かに浸るジャズ喫茶・リスニングバー
生演奏ではなく、店主が集めた膨大なレコードコレクションを、高品質なオーディオシステムで鑑賞することを目的とした空間です。
いわゆる「ジャズ喫茶」と「リスニングバー」の2つの側面があります。
四ツ谷の「ジャズ喫茶 いーぐる」のような伝統的なジャズ喫茶は、私語が制限(または禁止)され、コーヒー一杯で数時間、ひたすら音楽に没入する場所です。
一方、渋谷の「JBS (Jazz Blue Shibuya)」のようなリスニングバーは、ウイスキーなどを片手に、マスターの選曲に耳を傾ける、よりリラックスした夜の空間と言えます。
どちらも、生演奏とは異なる「録音された音源の最高の形」を追求する場所であり、集中して音楽鑑賞をしたいときに最適です。
ジャズの名盤について知りたい方は、こちらの記事で定番のアルバムを紹介しています。

演奏者向けジャムセッション・スポット
このカテゴリは、客が「聴く側」としてだけでなく、「演奏する側」としてステージに参加できる場所です。
高田馬場の「イントロ」などが有名ですね。
プロのハウスバンドをホストに迎え、アマチュアや若手のミュージシャンが即興演奏(ジャムセッション)を繰り広げます。
料金体系が特徴的で、リスナー(聴衆)としての入場料金と、プレイヤー(演奏者)としての参加料金が異なる「二重価格設定」が一般的です。
腕に自信のある方や、他のミュージシャンと交流したい方にとって、非常に刺激的な空間となっています。
セッションで演奏される曲や楽器の編成に興味がある方は、こちらの記事もご覧ください。

東京のおすすめジャズバー(エリア別)

次に、主要なエリアごとに、特徴的なジャズスポットを紹介します。
同じ「ジャズバー」でも、エリアによってお店の個性や集まる人々が異なるのが東京の面白いところです。
新宿エリア(老舗の聖地と文化的なバーが共存)
新宿は、東京のジャズシーンにおいて最重要エリアの一つと言えます。
先に挙げた「新宿ピットイン」という「聖地」が存在する一方で、村上春樹の作品にも登場することで有名な「DUG」のような、文化的なアイコンとなっているジャズカフェ&バーもあります。
「DUG」は生演奏ではなく、良質な音源をBGMにして過ごすバーですが、18:30以降は「テーブルチャージ」(TC)と呼ばれる席料が発生する場合があります。
老舗のライブハウスと、文化的なカフェバーが共存しているのが新宿エリアの特徴ですね。
銀座・丸の内エリア(高級店とチャージなしの店)
銀座や丸の内エリアは、高級なイメージが先行しますが、実は二極化が進んでいます。
丸の内の「コットンクラブ」のようなラグジュアリー・ライブレストランがある一方で、銀座には「銀座Swing」のように会員制の側面も持つ本格的なジャズクラブもあります。
さらに興味深いのは、銀座という立地にもかかわらず「Music&Bar BⅡ」のように、ミュージックチャージなしでプロのピアノ生演奏を楽しめるバーラウンジも存在することです。
利用シーンに応じて、お店の選択肢が広いエリアと言えるでしょう。
六本木・青山エリア(世界レベルの体験)
国際的な街である六本木・青山エリアには、世界レベルの体験ができるお店が集まっています。
青山の「ブルーノート東京」、六本木の「ビルボードライブ東京」といったラグジュアリー型の頂点が集積しています。
同時に、初心者にも優しい老舗「JAZZ HOUSE Alfie」も六本木にあり、最高級の体験から日常使いまで、懐の深いエリアと言えます。
渋谷エリア(隠れ家バーとアットホームな老舗)
若者の街というイメージが強い渋谷ですが、ジャズに関しても個性的なスポットが揃っています。
公園通りに位置する老舗「Body & Soul」は、アットホームな雰囲気で、学生割引などを設定している公演もあり、幅広い層に門戸を開いています。
一方で、壁一面のレコードが圧巻のリスニングバー「JBS」のような、静かに音楽に浸る大人の隠れ家も存在します。
新旧が混在し、多様な楽しみ方ができるのが渋谷の魅力と考えられます。
吉祥寺・高円寺エリア(初心者にも優しい中央線カルチャー)
サブカルチャーのイメージが強い中央線沿線のエリアにも、重要なジャズスポットがあります。
特に吉祥寺の「SOMETIME」は、1975年創業の老舗でありながら、公式サイトで「初心者や女性おひとりでも」と明記するなど、非常に間口の広いお店です。
また、高円寺の「JIROKICHI」は、ジャズだけでなくブルースやワールドミュージックなど幅広いジャンルのライブを行っており、ライブ終演後はチャージなしのバータイムとして営業するなど、地域に根ざした柔軟な運営が特徴です。
お気に入りのジャズバーを東京で見つけよう

東京のジャズバーについて、目的別とエリア別で整理してきました。
最後に、お店選びのポイントをまとめます。
- 東京のジャズバーは業態が多様
- デートや記念日にはラグジュアリー型(ブルーノート、コットンクラブ)
- 高級店ではミュージックチャージのほかにサービス料やワンオーダーが必須
- 服装はスマートカジュアルを意識すると安心
- 人気公演は早めのオンライン予約が基本
- 音楽に集中したいファンは老舗ライブハウス(新宿ピットイン)
- 老舗は料金が比較的リーズナブルな場合も多い
- ジャズバー初心者はカジュアルなバー(SOMETIME、Body & Soul)が安心
- 一人での訪問も歓迎するお店は多い
- 生演奏ではなくレコード鑑賞ならジャズ喫茶(いーぐる)
- ウイスキー片手に聴くならリスニングバー(JBS)
- 演奏に参加したいならジャムセッション(イントロ)
- 新宿は聖地(ピットイン)と文化(DUG)が共存
- 銀座や丸の内は高級店とチャージなしの店が二極化
- 渋谷や吉祥寺は初心者にも優しい店がある
- 最新の料金やスケジュールは必ず公式サイトで確認する



