ジャズの服装完全ガイド!TPO・目的別の装いを徹底解説

ジャズの服装完全ガイド!TPO・目的別の装いを徹底解説

ジャズの服装と聞くと、少し敷居が高いイメージがあるかもしれませんね。

ジャズライブハウスの服装は、ジーンズでも良いのか、それともブルーノートのような高級店ではドレスコードがあるのか。

また、ジャズコンサートに行く際の服装で、男性や女性は何を着るべきか、スマートカジュアルとは具体的にどんなスタイルなのか、迷うことも多いと考えられます。

もしくは、観客として聴きに行く場合だけでなく、ジャズ演奏の衣装や、ジャズダンスの服装を知りたいという方もいるかもしれません。

この記事では、それら全ての疑問に答えるため、ジャズを「聴きに行く(観客)」「演奏する」「踊る」という3つの視点から、TPOに合わせた服装の選び方を整理していきます。

  • ジャズを聴きに行く時のTPO別(会場別)服装ガイド
  • 観客向けの男女別(スマートカジュアル)具体例
  • 演奏者やジャズダンスなど、目的別の服装の違い
  • 服装以上に注意したいジャズ鑑賞のマナー
目次

ジャズの服装(観客編)TPO別ガイド

ジャズの服装(観客編)TPO別ガイド

まずは、最も多くの方が気になるであろう、ジャズを「聴きに行く」観客としての服装についてです。

ジャズの服装選びで最も重要なのは、音楽のジャンルではなく、行く「会場の格」を意識することです。

ここでは、高級店から普段使いのライブハウスまで、TPOに合わせた具体的な服装を解説します。

高級ジャズクラブの服装(ブルーノート等)

ブルーノートコットンクラブビルボードライブといった、いわゆる「高級ジャズクラブ」ですね。

チケット代(ミュージックチャージ)が1人あたり6,000円以上するような場所が、一つの目安と考えられます。

これらの店舗では、厳格なドレスコードが明記されているわけではありませんが、スマートカジュアルが基本となります。

これは、一般的なオフィスカジュアルよりも、少し華やかさや上質感(アクセサリーや素材など)をプラスした装いをイメージすると良いでしょう。

なぜなら、このクラスのお店のチケット料金には、洗練された空間でお洒落をした他の観客と共に過ごす「体験価値」も含まれている、という側面があるからです。

特にクリスマスやバレンタインデーといった特別なイベント公演では、観客はかなり綺麗にドレスアップして来場する傾向にあります。

Tシャツ、ダメージジーンズ、スニーカーといったラフすぎる格好は、周囲の雰囲気から浮いてしまう可能性が高いため、避けるのが無難です。

これはあくまで一般的な傾向ですが、もし服装に不安がある場合は、各店舗の公式サイトで店内の写真や雰囲気をチェックするか、ドレスコードについて直接問い合わせてみるのが一番確実ですね。

一般的なライブハウスの服装とジーンズ

こちらは、ミュージシャンとの距離が近く、チケット代が3,000円前後で楽しめる、いわゆる「ジャズ箱」と呼ばれるようなお店を指します。

NARU お茶の水店」や「Body & Soul」などがこのカテゴリーに入ると考えられます。

結論から言うと、このタイプの会場では堅苦しい雰囲気は全くありません。

「清潔感のあるカジュアル」な服装で十分です。

YouTubeなどで「Gパンでも全然平気」と語られているのは、主にこのカテゴリーのライブハウスを指していると考えられますね。

むしろ、このタイプのお店に結婚式の二次会に参列するようなドレッシーすぎる格好(例えばロングドレスなど)で訪れると、かえって浮いてしまう可能性もあるので、その点は注意が必要かもしれません。

コンサートホールやジャズ喫茶の服装

コンサートホールでの鑑賞

クラシックの演奏会でも使用されるような、サントリーホールやシンフォニーホールといった大規模なホールでのジャズコンサートの場合です。

この場合、音楽ジャンルがジャズであっても、その「会場の格」が服装の基準となります。

スタンディングのライブハウスとは異なり、指定された座席で鑑賞するスタイルが、服装のフォーマル度をやや引き上げると言えます。

推奨される服装は、先に挙げた「高級ジャズクラブ」に準ずるのが安全です。

女性はワンピーススタイル、男性はジャケットスタイルなど、少し綺麗めな服装を選ぶと、ホールの雰囲気と調和します。

ジャズ喫茶

一方、ジャズ喫茶は生演奏(ライブ)ではなく、店主こだわりのオーディオシステムでジャズのレコードやCDをBGMとして流す場所です。

服装は、カフェに行くのと同じ「普段着」で全く問題ありません。

リラックスした服装で大丈夫です。

ただし、ジャズ喫茶では服装以上に「マナー」が重視される傾向があります。

ジャズ喫茶は会話を楽しむ場所というよりも、「音楽に聴き入る」ための空間であることが多いためです。

生演奏のバー以上に、「大声で話さない」という「音」に関するエチケットを意識するのが大切ですね。

ジャズの服装【女性】スマートカジュアル例

高級ジャズクラブやコンサートホールで推奨される「スマートカジュアル」ですが、女性の場合は「ほどよいきちんと感」と「華やかさ」がポイントになります。

具体的なアイテムとしては、以下のようなものが考えられます。

  • トップス
    綺麗めのブラウス、シャツ、上質なニット
  • ボトムス
    センタープレス入りのパンツ、ミモレ丈のスカート
  • ワンピース
    膝下丈のワンピースは、一枚でスタイルが決まるので特に便利です。

  • パンプスやローファーが基本です。もしドレスコードの指定がある場合は、オープントゥ(つま先が出る靴)は避けるのがマナーとされています。

逆に、避けるべきNGコーデとしては、Tシャツ、デニム、スニーカーといったカジュアルすぎるアイテムが挙げられます。

また、露出が多すぎる服装(肩や背中が大きく開いたトップス、ミニ丈スカートなど)や、ボリュームがありすぎる「お姫様のようなドレス」は、ジャズの持つ「シック(洗練された)」な雰囲気とはミスマッチな印象を与えてしまうため、避けるのが賢明です。

豪華絢爛さよりも「洗練」を意識するのがコツと言えそうです。

ジャズの服装【男性】ジャケットが万能

男性の場合、TPOに迷った時の「万能アイテム」があります。

それはジャケットです。

Tシャツやセーターの上からジャケットを一枚羽織るだけで「きちんと感」が演出でき、高級ジャズクラブから一般的なライブハウスまで、あらゆる会場に対応できます。

同行する女性がドレスアップしている場合も、男性がジャケットを羽織ることで服装の「格」が揃い、バランスが取れますね。

ネクタイは必ずしも必要ありません。

インナーはボタンダウンシャツやニット、パンツはチノパンやスラックスを合わせるのが無難です。

靴は革靴が望ましいですが、会場によっては綺麗なスニーカーでも問題ないでしょう。

避けるべきは、グラフィックTシャツ、短パン、サンダルといった、カジュアルすぎる印象を与えるアイテムです。

ジャズの服装の目的別(演奏・ダンス)とマナー

ジャズの服装の目的別(演奏・ダンス)とマナー

ここまでは「観客」の服装を見てきましたが、「ジャズの服装」と検索する方の中には、「演奏する側」や「ダンスをする側」も含まれます。

これらには、観客とは全く異なる視点が必要です。

また、服装とあわせて知っておきたい「マナー」についても解説します。

ジャズ演奏者の衣装(オールブラックの理由)

ジャズバンド、特に大編成のビッグバンドなどで、なぜ「オールブラック(黒いシャツと黒いスラックス)」が多いのか、気になったことはありませんか?

これには、単に見た目が揃っているという以上に、ジャズ特有の文化的・哲学的な理由があると言われています。

最も重要な理由は、「アート(音楽)のため」という考え方です。

ジャズは、アーティスト(個人)が目立つためではなく、音楽そのものに集中してもらうためのものです。

オールブラックの衣装は「個」を消し、観客の意識を音楽そのものに向ける役割がある、というわけです。

また、ジャズのルーツであるブルースが持つソウルフルな「ムード」や、追悼の色としての「黒」が、ジャズの深い精神性と結びついている、という解釈もあるようです。

ジャズとブルースの深いつながりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

衣装に込められたルーツを知ると、音楽がより深く聴こえてくるかもしれません。

ジャズボーカリストの衣装(女性)

バンドメンバーが「個」を消すオールブラックを選ぶ一方、特に女性のジャズボーカリストは、観客の視線を集める「華」としての役割も担います。

ステージ映えのするカラードレスや、体のラインを美しく見せるタイトなドレスなどが選ばれることが多いですね。

ただし、観客編でも触れたように、「お姫様のような」スカートが膨らんだボリュームのあるドレスは、ジャズの洗練された雰囲気とはミスマッチとされる傾向があります。

また、機能面も重要です。

歌う際は、姿勢や呼吸法のためにも、ヒールのある靴が鉄則とされています。

しかし、ジャズライブのステージ上は、マイクのコードやモニタースピーカーなどの機材で足元が不安定なことも多いため、細すぎるピンヒールよりは、安定感があるブロックヒールやウェッジソールが推奨されるようです。

ジャズダンスの服装(練習着とシューズ)

ここでの「ジャズの服装」は、音楽鑑賞とは全く異なる、スポーツウェアやパフォーマンスウェアとしての服装です。

ジャズダンスの練習着は、まず「動きやすさ(機能性)」が最優先されます。

ヒップホップ系のダボっとした服装とは少し異なり、ジャズダンス(特にシアタージャズやリリカルジャズ)では、体のラインや細やかな動きが見えやすいよう、フィット感と伸縮性のある服装が好まれる傾向にあります。

具体的には、Tシャツにヨガパンツ、あるいはTシャツにスリット入りのパンツ、といったスタイルが一般的ですね。

また、ジャズダンスを快適に踊るためには、専用のシューズも重要です。

ジャズシューズ選びは、床との摩擦(グリップ)のバランスと、ターンのしやすさ(回転性)が鍵となります。

初心者は、滑りにくい素材と回転のしやすさを両立させた、自分のレベルや練習場所の床に合ったシューズを選ぶ必要があります。

ジャズダンスのステージ衣装

練習着とは異なり、発表会や舞台で「見せる」ための華やかな衣装です。

ジャズダンスの衣装は、曲のイメージやダンスのスタイル(シアタージャズ、ストリートジャズ、コンテンポラリーなど)によって非常に多種多様です。

チームで揃える団体服や、へそ出しのトップス、フリンジ付きのデザイン、あるいはヒップホップやK-POP、社交ダンスの要素を取り入れたものなど、その表現は多岐にわたります。

ジャズの服装より大事なマナー(音・視界)

ここまで服装について解説してきましたが、特に観客としてジャズを楽しむ場合、服装以上に「振る舞い」のマナーが重要だと私は考えます。

どんなにお洒落な服装をしても、マナー違反で「その場の雰囲気を壊して」しまっては台無しです。

マナーの基本は、突き詰めれば「音楽鑑賞の妨げにならない」ということです。

音のエチケット:ジャラジャラ鳴るアクセサリーはNG

服装は比較的自由ですが、「音のマナー」には注意が必要です。

動くたびに「ジャラジャラ」「カシャカシャ」と音が鳴るような、大ぶりのブレスレット、イヤリング、ネックレスは、演奏の妨げになるだけでなく、他の観客の集中も削いでしまいます。

同様に、ビニール袋(ガサガサ音)の扱いにも注意しましょう。

視界のエチケット:帽子は脱ぐのが原則

日よけやファッションで帽子をかぶる場合、つば広のハットなど、後ろの席の人の視界を遮る可能性のあるものは、会場内では脱ぐのがマナーです。

もし、かぶって行きたい場合は、折りたためるような帽子を選び、会場に着いたらバッグにしまうようにするとスマートですね。

空間のエチケット:演奏中の私語

お酒が入り、盛り上がるのはジャズの醍醐味の一つですが、生演奏中に大声を出すのはマナー違反です。

演奏中はできるだけ私語を慎み、音楽に集中してみましょう。

ミュージシャンのソロが終わった瞬間や、曲が最高潮に達した時、そして曲の終わりには、ぜひ惜しみない拍手や掛け声(ブラボー)を送ってください。

それが演奏者への最大のリスペクトとなります。

まとめ:ジャズの服装の不安を解消

まとめ:ジャズの服装の不安を解消

最後に、この記事で解説した「ジャズの服装」に関するポイントをまとめます。

  • ジャズの服装は「観客」「演奏」「ダンス」の3つの目的がある
  • 観客の場合、厳格なドレスコードはほとんどない
  • 服装選びは「会場の格」と「チケット料金」で決める
  • 高級ジャズクラブは「スマートカジュアル」が基本
  • 高級店ではジーンズやスニーカーは浮く可能性が高い
  • 一般的なライブハウスは「清潔感のあるカジュアル」で十分
  • ライブハウスではジーンズやスニーカーも問題ない
  • コンサートホールは高級クラブに準ずる服装が安心
  • ジャズ喫茶は普段着でOK
  • 女性の服装は「ワンピース」や「綺麗めのブラウス」が基本
  • 男性の服装は「ジャケット」が万能アイテム
  • 夏は冷房対策の「羽織るもの」が必須
  • 演奏者の「オールブラック」は音楽を主役にするため
  • ジャズダンスの服装は「機能性」と「体のライン」が重要
  • 服装以上に「音」や「視界」の鑑賞マナーが大切
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