「新主流派ジャズ」という言葉を調べると、マイルス・デイヴィスの第二期クインテットやBlue Noteの1960年代作品が挙がる一方、ハードバップやモードジャズとの境界が曖昧に感じられます。それは理解不足ではありません。新主流派は演奏家が掲げた一枚岩の運動名というより、1960年代に主流のジャズが内部から変化した範囲を、日本で整理するときに使われてきた言葉だからです。
新主流派をつかむには、定義を暗記するより、ハードバップの曲形式、モードの開かれた和声、フリージャズの自由さが、代表作の中でどう共存するかを聴くほうが早道です。この記事では基準になる名盤を比較し、作曲、リズム、即興の変化を具体的に説明します。
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- 新主流派という呼称の意味と範囲
- ハードバップやモードジャズとの違い
- マイルス第二期クインテットの重要作
- Blue Noteの代表盤から分かる発展
新主流派は何を指すのか
新主流派は、英語圏の厳密な一ジャンル名をそのまま訳した言葉ではありません。一般には「new mainstream」に相当する日本独自の分類として、1960年代半ば以降のポストバップ的な作品を説明する際に使われます。
中心にあるのは、ビバップやハードバップの語法を捨てず、その内側から和声、拍子、曲構造、アンサンブルを広げる姿勢です。明確なテーマとコード進行を保つ曲もあれば、モードを使って和声の移動を少なくする曲、拍の位置をリズム隊が絶えず揺らす曲もあります。
代表的な奏者として、マイルス・デイヴィス、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムス、マッコイ・タイナー、ジョー・ヘンダーソン、フレディ・ハバードなどが挙げられます。ただし、彼らの全作品が同じ様式に属するわけではありません。一人の奏者がハードバップ、モード、フリーに接近した作品、後の電化ジャズを横断しています。
「ポストバップ」は、ビバップ以後の発展を広く指す言葉です。新主流派とかなり重なりますが、新主流派は日本のジャズ紹介で、1960年代に主流の編成や演奏家が前衛の成果も吸収した動きを示す場合が多い、と考えると整理しやすいでしょう。
三つの様式との違い
新主流派の位置は、ハードバップ、モードジャズ、フリージャズとの関係を見ると理解しやすくなります。境界線ではなく、何を受け継ぎ、何を変えたかに注目します。
ハードバップとの違い
1950年代に発展したハードバップは、ビバップの即興を土台に、ブルース、ゴスペル、R&Bにつながる強いリズムや旋律を前面に出しました。一般的な演奏では、テーマを提示し、各奏者が決められたコード進行の上で順にソロを取り、テーマへ戻ります。
新主流派と呼ばれる作品にも、この形式とスイングは残ります。ただし、コード進行が対称的でなかったり、曲の途中で拍子や区切りが変わったり、伴奏が毎コーラス同じ役割を繰り返さなかったりします。ハードバップを否定するのではなく、曲の内部を不安定にし、奏者同士の選択を増やしたと考えられます。
モードジャズとの違い
モードジャズは、細かく変わるコード進行より、一定の音階や響きの場を重視する方法です。マイルスの『Kind of Blue』や、ジョン・コルトレーンの一部作品が基準になります。
新主流派の作品はモードを重要な道具として使いますが、全曲を一つのモードで進めるとは限りません。モード的な広い部分と、複雑なコード進行、変則的な形式を一曲の中で組み合わせます。したがって「モードを使う作品=新主流派」と単純には言えません。
フリージャズとの違い
フリージャズでは、固定されたコード進行や拍、テーマとソロの順序を大きく緩める場合があります。新主流派も自由な集団即興を取り込みますが、作曲された主題、和声、拍子を完全には手放さないことが多いのが特徴です。
アンドリュー・ヒルの作品のように抽象的でも、複雑な作曲が演奏の方向を定めています。自由か構成かという二択ではなく、書かれた仕組みが即興を刺激し、即興が曲の輪郭を変える関係を聴きます。
| 比較軸 | ハードバップ | モードジャズ | 新主流派で目立つ傾向 |
|---|---|---|---|
| 和声 | コード進行を明確に共有 | モード上の広い空間 | コードとモードを混在 |
| リズム | 強いスイングと定型 | 持続的な拍や反復も多い | 拍の伸縮、変拍子、重層化 |
| 曲形式 | テーマとソロの区切りが明確 | 開かれた長い即興 | 境目が曖昧で再構成される |
| 伴奏 | ソロを支える役割 | 響きの場を保つ | 全員が対等に反応し続ける |



第二期クインテットの名盤
マイルス・デイヴィスの第二期クインテットは、新主流派の特徴を最もまとまった形で聴ける存在です。ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスがマイルスと組みました。
Miles Davis『E.S.P.』
1965年発表の『E.S.P.』は、この五人による最初のスタジオ・アルバムです。各メンバーのオリジナル曲を取り上げ、ハードバップのクインテット編成を保ちながら、和声とリズムの自由度を広げます。
タイトル曲では、短く捉えにくい主題の後、リズム隊が一定の伴奏型へ固定されず反応します。トニー・ウィリアムスは拍を支えるだけでなく、強いアクセントや空白でソロの方向を変えます。ロン・カーターも四分音符を均等に置くだけでなく、旋律的な線で時間を作ります。
一曲目から難しく感じる場合は「Little One」を聴いてください。静かな曲でも和声の色が単純に解決せず、ハンコックのピアノと管楽器が余白を共有します。第二期クインテットの入口として、作曲と集団の反応が釣り合った一枚です。
Miles Davis『Miles Smiles』
1967年発表の『Miles Smiles』では、五人の会話がさらに密になります。「Footprints」はウェイン・ショーターの作曲で、一定の低音型と三拍子を基礎にしながら、ドラムが複数の拍の感じ方を重ねます。
テーマ、ソロ、伴奏の役割はありますが、その境目が揺れます。ソロ奏者が動く前にリズム隊が変化し、リズム隊の提案を管楽器が受け取るため、誰か一人が先導し続ける演奏ではありません。
「Freedom Jazz Dance」では反復するリフと切れ目の多い主題があり、後のファンクや電化へ向かう感覚も聞こえます。『E.S.P.』より自由度の高い対話を求める人に適した名盤です。
Miles Davis『Nefertiti』
1968年発表の『Nefertiti』は、作曲された主題と即興の関係を反転させたような作品です。タイトル曲では、マイルスとショーターがウェイン・ショーター作の旋律を繰り返し、通常なら伴奏に回るリズム隊がその下で変化し続けます。
管楽器がテーマを演奏したらソロへ進む、という期待を外し、主題の反復自体を作品の中心にしました。同じ旋律が続いても、ハンコック、カーター、ウィリアムスの動きが毎回異なるため、聞こえ方が変わります。
アルバム後半には「Riot」「Pinocchio」など各メンバーの曲が並びます。新主流派を複雑なコードの音楽とだけ捉えず、アンサンブルの役割を組み替える発想として理解できる一枚です。
Miles Davis『Sorcerer』
1967年発表の『Sorcerer』は、抑制された音色と捉えにくい曲構造が特徴です。「Prince of Darkness」「Masqualero」などで、短い主題と和声の影が、明確な終止を避けながら進みます。
『Miles Smiles』のリズムの躍動が入口になった後で聴くと、同じ五人が音数と空間を別の方法で使うことが分かります。ソロの速さより、次の場面へ移る合図が誰から出るか、ピアノが和音を置かない瞬間に何が起こるかを追ってください。

作曲で広げたBlue Note名盤
第二期クインテットのメンバーは、各自のリーダー作や別の共演でも1960年代の語法を発展させました。Blue Noteの代表盤を聴くと、同じ奏者が別の編成で果たした役割が分かります。
Wayne Shorter『Speak No Evil』
1964年録音の『Speak No Evil』は、ウェイン・ショーターのテナー、フレディ・ハバードのトランペット、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、エルヴィン・ジョーンズによるクインテット作品です。
「Witch Hunt」は二管の強い主題とスイングを持ち、ハードバップから入りやすい曲です。一方、「Dance Cadaverous」では和声と旋律が影のように動き、「Infant Eyes」ではゆっくりした旋律が通常のバラードとは異なる場所へ着地します。
ショーターの作曲は、ソロのためのコード進行を用意するだけではありません。短い主題、和声、リズムの組み合わせが、奏者の即興を特定の情景へ導きます。親しみやすさと謎めいた構造が共存するため、新主流派の最初の一枚として有力です。
Herbie Hancock『Maiden Voyage』
1965年録音の『Maiden Voyage』は、海を想起させる統一した構想を持つハービー・ハンコックの代表作です。フレディ・ハバード、ジョージ・コールマン、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスが参加しています。
タイトル曲では、同じ形の和音が位置を変え、広いモード的な空間を作ります。「The Eye of the Hurricane」はより速く、強いスイングと複雑な動きを持ちます。「Dolphin Dance」では和声が滑らかに移り、単純な調へすぐ戻らない浮遊感があります。
全曲が同じ方法で書かれているのではなく、モード、ハードバップの推進、洗練された和声をアルバムの構想で結んでいます。モードジャズとの重なりと、新主流派の作曲の広がりを同時に理解できます。
Andrew Hill『Point of Departure』
1964年録音の『Point of Departure』は、ピアニストのアンドリュー・ヒルが、ケニー・ドーハム、エリック・ドルフィー、ジョー・ヘンダーソン、リチャード・デイヴィス、トニー・ウィリアムスと作った六人編成の作品です。
「Refuge」「New Monastery」などでは、主題が曲がりくねり、拍と和声の予想を外します。抽象的に聞こえても、自由に音を出しているだけではなく、ヒルの細かな作曲が演奏の骨格です。ドルフィーのアルトやバスクラリネット、ヘンダーソンのテナー、ドーハムのトランペットが異なる角度から構造へ入ります。
ハードバップからフリージャズへ一直線に進んだという歴史観では捉えにくい作品です。既存の形式を内側から拡張し、作曲と即興を緊張させる例として、新主流派周辺の重要盤に位置づけられます。
Freddie Hubbard『Hub-Tones』
1962年録音の『Hub-Tones』は、フレディ・ハバードのトランペット、ジェームス・スポールディングのアルトとフルート、ハービー・ハンコック、レジー・ワークマン、クリフォード・ジャーヴィスによる作品です。
録音時期は新主流派の中心期よりやや早く、ハードバップの力強さが明確です。しかし、タイトル曲の非対称な主題や「Lament for Booker」の陰影には、次の発展が見えます。完成された新主流派の標本というより、ハードバップの中から複雑な作曲が現れる過程を聴く盤です。
『Speak No Evil』のハバードと比べると、リーダーとしての明るく前へ出る音と、ショーターの暗い構想に色を加える役割の違いが分かります。

ピアノとテナーの代表盤
新主流派の語法はマイルス周辺だけで生まれたものではありません。ジョン・コルトレーンのグループから独立した奏者や、Blue Noteの若手も別の方向から主流を更新しました。
McCoy Tyner『The Real McCoy』
1967年録音の『The Real McCoy』は、マッコイ・タイナーがジョン・コルトレーンのグループを離れた後、Blue Noteで作った代表作です。ジョー・ヘンダーソン、ロン・カーター、エルヴィン・ジョーンズが参加しています。
「Passion Dance」では一つのモードを中心に、タイナーの強い左手の和音とジョーンズの立体的なドラムが演奏を押し上げます。「Search for Peace」は抒情的で、「Blues on the Corner」ではブルースとスイングへ戻ります。
モードジャズの代表盤としても、ポストバップの名盤としても語られます。重要なのは分類を一つに決めることではなく、モード、ブルース、複雑なリズムが同じ奏者の作曲語法として結びついている点です。
Joe Henderson『Inner Urge』
1964年録音の『Inner Urge』は、ジョー・ヘンダーソンがマッコイ・タイナー、ボブ・クランショウ、エルヴィン・ジョーンズと作ったカルテット作品です。二管編成を使わず、テナーの線とリズム隊の反応が直接向き合います。
タイトル曲は切迫した主題と複雑な和声を持ち、「Isotope」はセロニアス・モンクを思わせる角張った発想を独自に組み直します。「El Barrio」では限られた素材を反復し、即興によって強度を高めます。
ハードバップのテーマとソロの形を残しながら、伴奏は安定した背景に留まりません。ヘンダーソンの乾いたテナー、タイナーの和音、ジョーンズのドラムが互いに圧力をかけるため、四人でも大きな密度があります。
Herbie Hancock『Empyrean Isles』
1964年録音の『Empyrean Isles』は、ハンコック、フレディ・ハバード、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスというピアノ・トランペット・トリオの四人編成です。サックスを置かず、空いた音域を各奏者が柔軟に使います。
「One Finger Snap」は速い主題と反応の鋭いリズム、「Cantaloupe Island」は反復するピアノと分かりやすいグルーヴを持ちます。「The Egg」は少ない素材から集団で形を作り、より開かれた即興へ近づきます。
一枚の中に、複雑なハードバップ、親しみやすい反復、実験的な集団即興が並びます。新主流派を特定の難しい音だけで捉えず、同じメンバーが複数の方向を行き来する姿として理解できる作品です。
曲中で確認する聴き方
代表盤を聴くときは、専門用語の答え合わせより、曲のどこで従来の役割が変わるかを探します。
テーマの後を追う
最初に主題を覚え、ソロへ入った瞬間を確認します。『Speak No Evil』の「Witch Hunt」では区切りを感じやすく、『Nefertiti』のタイトル曲では主題が繰り返され、期待したソロへ進みません。この差だけでも、作曲と即興の関係が変化したことが分かります。
ドラムを主役として聴く
ハードバップでは拍を力強く支えるドラムが、新主流派では曲の形式へ働きかけます。トニー・ウィリアムスはシンバルで一定の拍を示し続けず、アクセント、休止、別の拍のまとまりを提案します。エルヴィン・ジョーンズは三連系の層を重ね、演奏全体を大きな波にします。
『Miles Smiles』の「Footprints」と『The Real McCoy』の「Passion Dance」を比べると、どちらもモード的な空間を持ちながら、リズムの組み立てが違うと分かります。
ピアノが弾かない瞬間を聴く
ピアノはコードを常に示す必要がなくなり、必要な場所だけ響きを置きます。ハービー・ハンコックは短い和音や空白でリズム隊と会話し、マッコイ・タイナーは積み重ねた和音と強いリズムで広いモード空間を作ります。
和音の名前を知らなくても、ピアノが消えたときにベースと管楽器が自由に聞こえるか、和音が戻ったときに景色が変わるかを聴けば十分です。
最初は『Speak No Evil』と『Miles Smiles』の二枚を選び、テーマ、ドラム、ピアノの順に三回聴いてください。作曲中心の作品と集団対話中心の作品の違いが見えやすくなります。
名手同士のつながり
新主流派は、スターのリーダー作を独立して並べるより、同じ奏者が複数のセッションを横断したネットワークとして見ると理解が深まります。
ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスはマイルスの第二期クインテットを作りながら、各自の作品やBlue Noteのセッションにも参加しました。ハンコックとカーターは『Speak No Evil』にも加わり、ウィリアムスは『Point of Departure』と『Empyrean Isles』で異なる作曲家へ反応しています。
ジョー・ヘンダーソンは『Inner Urge』のリーダーである一方、『The Real McCoy』『Point of Departure』では、作曲家の世界を具体的なテナーの声へ変えます。フレディ・ハバードは『Hub-Tones』でリーダーを務め、『Speak No Evil』『Empyrean Isles』では編成の唯一の管楽器またはショーターの相手として役割を変えます。
このつながりを追うと、新主流派が一人の発明ではないことが分かります。作曲家が用意した構造、リズム隊の新しい時間感覚、ソロ奏者の語彙が、複数の録音現場で交換されながら発展しました。
気になったジャズを実際に聴いてみる
記事で気になったアーティストやアルバムは、実際の演奏を聴くと特徴がより分かりやすくなります。作品名や演奏者、録音時期などを確認しながら、自分に合った音源を探してみてください。
新主流派ジャズのよくある質問
- 新主流派とポストバップは同じですか?
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大きく重なりますが、完全に同義とは限りません。ポストバップはビバップ以後の発展を広く指し、新主流派は日本で1960年代の主流派がモードや前衛の成果を取り込んだ動きを説明する際によく使われます。書き手によって対象が変わるため、作品の音を優先してください。
- 最初の一枚はどれがよいですか?
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ハードバップから自然に進みたいならウェイン・ショーターの『Speak No Evil』、モードとの関係を知りたいならハービー・ハンコックの『Maiden Voyage』が入りやすいでしょう。バンド全体の自由な反応を聴きたいならマイルス・デイヴィスの『Miles Smiles』が適しています。
- 『Kind of Blue』は新主流派ですか?
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一般にはモードジャズの代表作として位置づけられ、録音も1959年です。新主流派そのものとするより、その後の奏者が和声を開くために受け継いだ重要な前段階と考えると分かりやすいでしょう。
- 新主流派はフリージャズですか?
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同じではありません。フリージャズの自由さから影響を受けた演奏はありますが、主題、コード、モード、拍子、曲形式を保つ作品が多くあります。『Point of Departure』のように抽象的な作品でも、細かな作曲が即興を方向づけています。
- 代表的なリズム隊は誰ですか?
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マイルス第二期クインテットのハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスは重要です。また、マッコイ・タイナーとエルヴィン・ジョーンズが作った強い和声・リズム感覚も、『The Real McCoy』『Inner Urge』などを通じて新主流派周辺の音に大きく関わります。
まとめ
新主流派ジャズは、明確な規則を持つ単独の様式として固定するより、1960年代の主流ジャズが内側から変化した文脈として理解するのが適切です。ハードバップのスイングと曲形式を残しながら、モード、複雑な和声、拍の伸縮、フリーな集団反応を取り込みました。
マイルス・デイヴィスの『E.S.P.』『Miles Smiles』『Nefertiti』では、第二期クインテットが伴奏とソロの役割を組み替える過程を聴けます。『Speak No Evil』『Maiden Voyage』『The Real McCoy』『Inner Urge』は、作曲家と奏者ごとに異なる発展を示します。さらに『Point of Departure』は、構成を捨てずに前衛へ近づく方法を教えます。
最初は『Speak No Evil』を基準に、ハードバップ寄りの『Hub-Tones』、モードの広がりを持つ『Maiden Voyage』、集団対話が進んだ『Miles Smiles』へ進んでください。ジャンル名の境界ではなく、テーマの後に何が起こるか、リズム隊がどう提案するかを聴くと、新主流派の本質が作品から見えてきます。

